赤丸ベーカリー通信~Akamaru Bakery Press~

東京・雑司が谷の町のパン屋「赤丸ベーカリー」です。 これまでは、ホームページやツイッターなどを活用させていただいて、店や商品のPR、並びにお客様とのコミュニケーションを充実させてまいりました。 しかし、自己満足ではありますが、どうしても紙媒体での広報にこだわりたく、2017年11月に手作りのニュースペーパー「赤丸ベーカリー通信」を発行いたしました。 このブログは、そのWEB版です。

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 鬼子母神や大鳥神社をはじめとする七福神詣での人々が、のんびりとこの街を巡っています。今年も雑司が谷のお正月は穏やかです。
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「雑司が谷七福神おもてなしマップ」は、当店でも無料でお配りしています。
 ご朱印用色紙は、雑司が谷案内処(豊島区雑司が谷3-19-5   03-6912-5026)や、鬼子母神堂などで1部500円で販売しています。


雑司が谷七福神

【大 黒 天】 鬼子母神堂 (豊島区雑司が谷3-15-20 )
【恵 比 寿】 大鳥神社 (豊島区雑司が谷3-20-14)
【毘沙門天】清立院 (豊島区南池袋4-25-6)
【吉 祥 天】 清土鬼子母神堂 (文京区目白台2-16)
【弁 財 天】 観静院 (豊島区南池袋3-5-7)
【布 袋 尊】 中野ビル( 豊島区南池袋2-12-2中野ビル1F)
【福 禄 寿】 仙行寺 (豊島区南池袋2-20-4)
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アカマルベーカリー
あれこれと... vol.3

「パン酵母」の話
 今回は、パン酵母のお話をしたいと思います。誤解をされやすいのですが「イースト(Yeast)」とは単なる英訳です。
 そもそも酵母というものは生き物です。家庭向けのパンの本の中には、料理研究家の方がイーストのことを、化学酵母・人工酵母などと称しているものがあり驚かされます。事実なら神の領域を侵しかねない重大事件となります。

 ですから、俗にいう「天然酵母」という表現は無意味で不正確な表現ということになります。市販されているイーストではない「自家培養酵母」と表記すべきでしょう。

 しかし、この酵母培養には特別な衛生管理と時間とが必要となります。
 私は、ここに多くの費用と時間をかけ、その経費を商品に上乗せするだけでなく、ラスクやプリンを焼く時間を失うことを良しとはできません。

  現在当店では、主に日清製粉グループの「オリエント酵母工業」の「M-YEAST(海洋酵母)」を使っています。日本で開発された海から由来する酵母を純粋培養したものです。発酵力はやや落ちますが、従来のようなイースト特有の臭みが少なく、癖のない安定したパンが焼けます。特に「個性」を前面に押し出すことを望まない当店のパンに非常によく合ってると考えています。


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 そもそも現在のイーストは、古くエジプトの時代から、この世の中に存在する様々な酵母の中で「最も小麦からパンを焼くということに適している」と選びぬかれた酵母なのです。私は、先人たちの知恵と努力の結晶に感謝し、大切に使わせていただきたいと思うのです。
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 一方で、一般に「天然酵母」は健康に良くてイーストが健康に悪いという説があります。
 確かに大量生産されるイーストは、製造過程において窒素やリンなどの添加物を必要としています。これが「不健康」と決めつけられる要因でしょうか。
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 しかし、窒素は空気中にも大量(78%)に含まれ、リンも地球上の全生物にとって不可欠な元素です。国によって定められた基準以下であれば過剰摂取による健康上の問題はないと考えられています。

 もちろん、添加物を嫌うことは間違いではありません。当店でも添加物というものは一切使用していません。しかし、購入する原材料や調理済みの食材の中には添加物が使用されているものが決して少なくありません。
 国全体の生産、流通、消費という経済活動の中で、あまりに過剰な食品添加物への排除の論理は、現代社会において極めて難しいのではないでしょうか。自家培養酵母の雑菌汚染リスクとの比較の問題でもあります。

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  最後に大切なことをお話しします。
 元来パンは、日本の気候風土の中で生まれた発酵食品ではありません。戦後米国からの余剰小麦の大量流入によって、ある意味で無理矢理パン食が根付かされたということは否めません。

 しかし、これは日本文化の大きな特徴であると思いますが、他文化の流入を独自の改善を加え独特のものに仕上げていく。宗教・芸術・音楽、ありとあらゆる文化がそうです。    
 現在の日本のパン食文化も例外ではありません。

「酵母にこだわるパン屋」「小麦にこだわるパン屋」「製法にこだわるパン屋」 「昔ながらに徹しているパン屋」、当店のように「町の人との関わりだけで成り立っているようなパン屋」、 日本のパン業界が活発なのは、様々なスタイルの様々な考え方のパン屋さんがあるからです。
  私はその全てを尊重します。一部の経営者やパン職人の中には、自分の考えと違う店を否定する方がいらっしゃるようです。大変残念です。
 多様性こそがこの国のパン業界の未来なのだと信じています。
 次回以降も、どこかで小麦やその他の原材料のお話をさせていただこうと考えています。
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東京近郊で買える世界中のパンを紹介する『世界のかわいいパン』
2015年2月発行
パイ インターナショナル刊
※当店のバターロールを紹介していただきました。
イートイン席にてご覧いただけます。
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池袋西武百貨店 書籍館1階 三省堂書店内
カフェ「神保町いちのいちノおふくわけ」をご利用ください。
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当店のパンやプリン、シベリアをお取り扱いいただいています。
豊島区南池袋1-28-1  03(6894)1202
営業時間10:00~22:00(ラストオーダー21:30)
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 鬼子母神参道けやき並木に佇む「キアズマ珈琲」の人気メニュー「パストラミサンド」。
 2009年の開店以来、当店の食パンを使っていただいています。マスター渾身の自家焙煎・ネルドリップの絶品珈琲とご一緒に是非ご賞味ください。
sand写真:鶴丸のどか
キアズマ珈琲
営業時間 10:30~19:00
定休日:水曜日
豊島区雑司が谷3-19-5
03-3984-2045
https://www.facebook.com/kiazuma

有限会社赤丸ベーカリー
〒171-0032 豊島区雑司が谷1-7-1
 03-3971ー6624 
営業時間10:00~20:00 木曜定休
www.toshima.ne.jp/~akamaru  
https://twitter.com/akamarup
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 今年も工場のラジオから山下達郎の「クリスマスイブ」が一日に何度も聴こえてくる季節となりました。相変わらず間奏でのコーラスは毎回鳥肌ものです。
 なんでも達郎さんご自身が8パートすべてを担当し、さらには何層にも重ねてレコーディングされているとか。
 手間暇かけた職人技は30年経っても色あせはしないのですね。肝に銘じます。
 さて、年末年始。 年内は大晦日31日(午後7時)まで営業します。
 年始は、4日が木曜定休と重なるため、5日から通常営業 します。
 よろしくお願いします。

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※年末年始は、ラスクのご予約をお勧めします。
そして、今号はこの「赤丸ラスク」を特集します。
ご一読いただければ幸いです。
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アカマルベーカリー
あれこれと... vol.2

「赤丸ラスク」物語

 すっかり当店の看板商品に育てていただきましたラスクですが、品薄が続きお客様には大変なご迷惑をおかけしています。
 しかし、以前はラスクといえば余った食パンを 再利用して作るパン屋の駄菓子だったのです。
 それが今から十数年ほど前のことです。デパ地下などにラスク専門店が続々と出店し、空前のラスクブームが訪れました。
 ところが、本来オリジナルであるはずのパン屋さんでは、相変わらず余り物の食パンで作ったお菓子という位置付けで、店の片隅に置かれていることが多かったのです。
 当店でも人気商品のひとつではありましたが 、だからと言って店を代表する商品というわけではありませんでした。

 しばらくの間は、横目で世の中のラスクブームを眺めていましたが、次第にこのままでいいのかなという思いがこみ上げてきたわけです。 そして、ちょうどその頃に、タレントのはなさんがパーソナリティを務めるラジオ番組の取材を受けました。
 その際に、実際に来店されたはなさんがラスクを気に入ってくださり、番組の中で紹介していただきました。
 いたく感激した私は思ったのです。

「パン屋が本気でラスクを焼いたらどんなものができるのか?」


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 町のパン屋の底力の見せ所とばかりに、改良に取りかかりました。それまでのラスクが「赤丸ラスク」に生まれ変わった瞬間です。
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 昔も今も当店のラスクは、バターとグラニュー糖だけの極めてシンプルなものですが、「赤丸ラスク」として改良した第一のポイントは「カラメリゼ」です。表面の砂糖がカラメル化するまで焼き込む。しかし、パンは焦がさい。これが極意です。

 そのポイントは、一枚一枚丁寧にたっぷりとバターを塗り込むことはもちろん、なんといっても食パンの水分量が大切になります。

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 乾燥させたパンを使えば簡単にラスクにすることができますが、これではカラメリゼが始まる前にパンが焦げてしまいます。水分のある食パンを低温でじっくり焼き込み、表面をカラメル化させる。これが「赤丸ラスク」なのです。
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 企業秘密ではありますが、そう簡単に真似はできないと思いますので公開します。
 ただし、これはけっして技術などではなく、あくまでも、集中力と根気以外の何ものでもないことを申し添えておきます。

 赤丸ラスク原材料
小麦粉、砂糖、バター、ショートニング、卵、パン酵母(海洋酵母)、脱脂粉乳、塩

5枚入り 290円(税込) 

 あまりにも手がかかるため、現在は毎日お作りできない状況にあります。
 定休日を利用してまとめて焼いていますので、休み明けの金・土曜日には沢山ご用意してお待ちしています。
 日持ちする商品(製造から2週間)ですので、お取り置きも可能です。
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                          写真 高尾 洋
 鬼子母神参道けやき並木に佇む「キアズマ珈琲」の人気メニュー「パストラミサンド」。
 2009年の開店以来、当店の食パンを使っていただいています。マスター渾身の自家焙煎・ネルドリップの絶品珈琲とご一緒に是非ご賞味ください。
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                                      写真 鶴丸のどか
キアズマ珈琲

営業時間 10:30~19:00
定休日:水曜日
住所:豊島区雑司が谷3-19-5
  03-3984-2045
年末年始の営業のお知らせ
・12月26日(火) 年内最終営業日
・12月27日(水)~31日(日) 休業
・1月1日(月)~3日(水) 営業時間 12:00~18:00
・1月4日(木)~5日(金) 休業
・1月6日(土)~通常営業
https://www.facebook.com/kiazuma


有限会社赤丸ベーカリー
〒171-0032 豊島区雑司が谷1-7-1
 03-3971ー6624 
営業時間10:00~20:00 木曜定休
www.toshima.ne.jp/~akamaru  
https://twitter.com/akamarup
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  当店は雑司が谷の町で、生菓子屋「赤丸文化堂」時代を含め、およそ95年にわたり商売を続けさせていただいています。
 決してお洒落な店構えとはいえません。流行りの目新しいパンでもありません。個性的で独創的なパンでもありません。
 しかし、長年この雑司が谷で暮らし続けているお馴染みのお客様はもちろん、新しくこの町で暮らし始めたお客様からも「自分の町のパン」だと自慢していただけるような、そんなパン屋でありたいと願っています。
 
  赤丸ベーカリー 四代目店主
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イラスト 鶴丸のどか(雑司が谷在住)
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アカマルベーカリー
あれこれと... vol.1


店名「赤丸ベーカリー」の由来


 創業当時は「赤丸文化堂」という和菓子屋でした 。昭和二十五年(1950年)からパンの製造を開始し、 昭和三十三年に「有限会社赤丸ベーカリー」となりました。
 「赤丸」という名のいわれは、有名なラーメンでも、世界的人気アニメ「ナルト」に出てくる犬でも、妖怪ウォッチに出てくる猫でもありません。 ましてや「エリダヌス座シータ星Acamar」アラビア語で「川の果て」を意味する星でもありません。
  実は、苗字なのです。
 四十三年前に亡くなった祖父からは、富山県に赤丸山という山があるということだけは聞いておりましたが・・・
 そして歳月が流れ、インターネットの時代となりまして、いろいろと調べてみますと、確かに富山県福岡町に「赤丸」という地名がありました。
 さらには「赤丸城」という山城や「赤丸浅井神社」という由緒ある神社があることがわかりました。
 資料によると、奈良時代の伝説の修験道者・泰澄大師が「祭器に日の丸をかたどった赤い丸を配し、国の繁栄を祈り、この土地を赤丸村と名付けた」とあります。
 おそらくこれが苗字のルーツだと思われます。
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回からは、当店のパンや、パン作りの考え方などをご紹介します
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池袋西武百貨店 書籍館1階
「神保町いちのいちノおふくわけ」をご利用ください
当店のパンやプリン、シベリアをお取り扱いいただいています。
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西武池袋本店三省堂書店内
《神保町いちのいちノおふくわけ》
〒171-0022
東京都豊島区南池袋1-28-1
西武池袋本店内書籍館1階
TEL.03(6894)1202
営業時間10:00~22:00
(ラストオーダー21:30))
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歴史的発見!?
明治二十八年の菓子仕入鑑札
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 父の遺品の整理中に、仏壇の奥から古い木札をみつけました。表面には「東京府」の焼印が押され、裏には達筆な文字で、「第一一四号 菓子仕入鑑札 東京市麹町区飯田町六丁目・・・小売人 赤丸市太郎」とあります。どうやら、当時の営業許可証のようです。
 これまで、大正十二年の関東大震災の後に、ここ雑司が谷で創業と聞かされていましたので、家族一同びっくりしてしまいました。

 木札に書かれた住所は、現在の千代田飯田橋四丁目のあたりだそうですが、震災を受けて雑司が谷へ移ったようです。

 考えてみれば、関東大震災の直後に新たに菓子屋を始めるというのも不思議な感じがしていましたので、納得と言えば納得です。
 それにしても、明治二十八年というと、今から百二十二年前になります。当時の東京はどのような町だったのでしょうか?
 そして、曾祖父・市太郎はどんな思いでこの商売をはじめたのでしょう。
 今にして思えば、もっとたくさん祖父・文二郎から話しを聞いておくべきでした。
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 有限会社赤丸ベーカリー
 〒171-0032 豊島区雑司が谷1-7-1
 03-3971ー6624 木曜定休
                        
                            

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